Physiotherapy Treatment of Lateral Epicondylitis: A Systematic Review
Authors: Laura Landesa-Piñeiro, Raquel Leirós-Rodríguez
Journal: Journal of Back and Musculoskeletal Rehabilitation, 2022; 35(4):463-477. doi: 10.3233/BMR-210053
本論文は、外側上顆炎 (LE) の理学療法治療に関するシステマティックレビューであり、その効果と最も効果的な治療方法について調査しています。
背景と目的
外側上顆炎は35〜54歳の1〜3%の人々に見られる腱障害で、反復的な手首や指の使いすぎにより引き起こされることが多いです。一般的にLEの治療は保存的アプローチを伴い、物理療法はその主要な方法の1つです。今回のレビューは、近年の物理療法技術の効果を明らかにし、LE治療における最適な技術を特定することを目的としています。
方法
このレビューは、2020年10月にPubMed、CINAHL、Scopus、Medline、Web of Scienceデータベースで「テニス肘」および「肘腱障害」に関連する文献を検索し、19件の研究を特定しました。対象となる物理療法技術には、ショックウェーブ療法(SW)、オルソシス、手技療法、テーピング、運動療法、高強度レーザー、振動療法などが含まれています。
結果
- 手技療法とエキセントリック筋力トレーニングが特に有益であり、費用対効果の面でも非常に優れているとされています。
- ショックウェーブ療法、テーピング、バンド、Kinesioテープなどの他の技術と併用することで、治療目標を達成しやすくなりますが、追加コストが発生します。
- SWとエキセントリックエクササイズを組み合わせた治療が、痛みの軽減と機能の向上に効果的であると評価されました。
- PRP(多血小板血漿)療法や高強度レーザー治療も一部で効果が確認されており、痛みの緩和と機能回復に役立つ可能性があります。
結論
手技療法およびエキセントリック筋力トレーニングがLE治療において最も効果的な理学療法法であり、その他の治療(例:ショックウェーブ、テーピング)との組み合わせで治療効果がさらに向上する可能性があります。しかし、これらの併用療法はコスト面での検討が必要であり、さらなる研究が必要です。