労働障害とクロム(Cr)

クロム(Cr)は自然界に存在する金属で、いくつかの異なる化学的形態を持っています。労働環境でのクロムの曝露は、主にクロム鉱石の採掘、クロムの製造・加工、ステンレス鋼の生産、革の鞣し工程などの産業に関連しています。

労働環境でのクロム曝露のリスクと労働障害の関係は以下のようになります:

  1. 肺がん: 六価クロム(Cr(VI))は強い発がん性を持っているとされ、長期的な曝露は肺がんのリスクを増加させることが示されています。
  2. 皮膚障害: クロム(特に三価クロム)は皮膚に対する感作物質として知られており、アレルギー性接触皮膚炎の原因となることがあります。
  3. 鼻隔穿孔: 長期的な六価クロムの曝露は、鼻の中の骨と軟組織を侵食することが報告されています。
  4. その他の健康影響: クロムの曝露は、肺の機能障害、消化器系の障害、視力障害などのリスクを増加させる可能性が指摘されています。

労働者の安全を確保するために、適切な防護具の使用や、職場のクロム濃度の監視、定期的な健康診断などの予防策が求められます。


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