離脱症候群とは
物質の依存から急に離脱することで現れる症候群を指します。物質ごとに離脱症状は異なり、時には生命を脅かすこともあります。
主な物質と離脱症状
物質 | 離脱症状 | 診察所見 |
---|---|---|
アルコール(Alcohol) | 震え、興奮、不安、せん妄、精神病 | けいれん、頻脈、動悸 |
ベンゾジアゼピン(Benzodiazepines) | 震え、不安、知覚異常、精神病、不眠 | アルコール離脱に類似した症状 |
オピオイド(Opioids) | 吐き気、嘔吐、腹部痙攣、下痢、筋肉痛 | 瞳孔散大、あくび、鳥肌、涙目、腸音亢進 |
興奮剤(Stimulants, 例:コカイン、アンフェタミン) | 食欲増進、過眠、強い精神運動抑制、重度の抑うつ症状(「クラッシュ」) | 特筆すべき所見なし |
ニコチン(Nicotine) | 抑うつ、不安、いらいら、食欲増進 | 特筆すべき所見なし |
カンナビス(Cannabis) | いらいら、不安、抑うつ、不眠、食欲減退 | 特筆すべき所見なし |
コカイン離脱の特徴
コカイン(Cocaine)離脱は、抑うつ気分、疲労、過眠、過食、鮮明な夢を見ることが特徴です。これらの症状は大量使用を中止した数時間から数日以内に現れます。特に「クラッシュ」と呼ばれる急性期では、重度の抑うつ症状や自殺念慮、強いエネルギー不足が生じ、薬物への渇望が強まります。
コカインや他の興奮剤からの離脱は、オピオイドやアルコール、ベンゾジアゼピンと比較して身体的な症状は軽微ですが、心理的な影響が大きいです。治療は一時的な症状に対する支持療法を中心に行い、自殺のリスクがある場合は安全管理が重要です。
他の離脱症状との比較
病態 | 特徴 |
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アルコール離脱(Alcohol Withdrawal) | 医療的に重篤で、震えや興奮、頻脈、高血圧などが初期症状として現れ、せん妄振戦やけいれんに進行することがあります。 |
ベンゾジアゼピン離脱(Benzodiazepine Withdrawal) | アルコール離脱に類似し、GABA作動機構が共通しているため、重篤な離脱症状が現れます。 |
カンナビス離脱(Cannabis Withdrawal) | いらいら、不安、抑うつ、不眠などが見られ、食欲は減少します。過眠や食欲増進は通常見られません。 |
うつ病(Major Depressive Disorder) | 抑うつ、自殺念慮、疲労、社会的孤立などが2週間以上続くことが必要です。物質離脱によるものとは区別されます。 |
オピオイド離脱(Opiate Withdrawal) | 腹痛、吐き気、筋肉痛、瞳孔散大、鳥肌などが特徴で、強い不快感を伴うが通常は命にかかわることはありません。 |
まとめ
コカイン離脱は急性の抑うつ症状と疲労、過眠、過食、鮮明な夢が見られます。これらの症状は一時的で、支持的なケアが重要です。物質依存症の特徴を理解し、適切な介入と患者の安全管理を行うことが大切です。
Original Text in English:
Common withdrawal syndromes include symptoms specific to each substance. Cocaine withdrawal, characterized by acute depression, fatigue, hypersomnia, hyperphagia, and vivid dreams, generally requires supportive care. Comparing other withdrawal syndromes highlights differences, with alcohol and benzodiazepine withdrawal posing significant medical risks.